装飾写本(Illminated Manuscript)

装飾写本とは 印刷技術のまだなかった時代に聖書の「神の言葉」をはじめ、学芸の書などを写学生が1字1字書き写した本の事です。

修道院の一室で机に向かい、鷲ペンを片手に一心に写本に取り組む修道士の姿が、いくつかの中世絵画に残っています。

彼らは教義の習得や礼拝のために、あるいは伝道の使命に奉じるために、ひたすら文字を写し、それを美しく装飾するという作業に没頭した。装飾が写本に与える特性は、それを描くことに関わる者をも神に近づけるものでした。

13世紀に入ると装飾本は修道院を出て、世俗の裕福な商人たちの間や、学問の中心都市で写字につとめる者も現れてきました。

材料は羊皮紙(パーチメント)や子牛皮紙(ヴェラム)を支持体としてインク、顔料、金泥、金箔などで制作をしてゆきます。


支持体は板にパーチメント テンペラと金箔で描画
 
ようやく上品な布地を貼った額装が出来上がり。(額縁はまだ下地のままです)

透明水彩(Water color)

透明水彩 薔薇の花
透明水彩 薔薇の花
(スケッチ)東寺 五重の塔
(スケッチ)東寺 五重の塔

水を加えるだけで手軽に使用できるこの彩色材料は現在では最も親しまれた絵具として私達の常に身近においています。
古くは16.17世紀には水を溶いて使う絵具を「テンペラ」と呼ばれていました。
その中で植物の樹脂を結合剤とするガム・テンペラは18世紀に入りグァッシュと呼ばれるようになり、現在の水彩絵具には透明水彩と不透明水彩の区別がありますが、今日では後者をグァッシュと呼びます。
透明水彩が考案されたのは18世紀の終わりから19世紀の初めで、1790年代にロンドンを中心に普及しました。

ここでは最も透明感のある透明水彩を取り組んでゆきます。

エスキースやスケッチ等はもちろんのことこの透明感を生かした作品作りもできると思います。

(スケッチ)白馬村遠望
(スケッチ)白馬村遠望
マットをマウント加工
マットをマウント加工

絵のサイズに合わせてマットをマウント加工しました。

絵にぴったりのマット
絵にぴったりのマット

額縁屋に持っていってもなかなかここまでピッタリとはいきません。
これからガラスを切り、周囲の額縁作りに入ってゆきます。